JR東日本では、陸羽西線と並行する道路で行われるトンネル工事が列車の運行に支障をきたすため、工事期間中はすべての列車の運転を取り止めてバスによる代行輸送に切り替えます。
全線で約2年間バス代行続く
宮城県と山形県を結ぶ国道47号の一部区間では、連続雨量規制を受ける最上川沿いのルートを短絡するため、高規格道路「高屋道路」の整備が進められています。国土交通省がこれから工事に着手予定の「高屋トンネル(仮称)」は、すでにある陸羽西線 古口駅〜高屋駅間のトンネルの直下で交差する計画となっています。学識者等による施工技術検討委員会でこの工事について検討が行われ、両トンネルの交差部が約3mと極めて近接しており、列車運行の安全対策には技術的な課題が多いという意見が出されました。
これを受けて国土交通省とJR東日本が協議を行った結果、工事期間中は陸羽西線の新庄駅〜余目駅・新庄駅間ですべての列車の運行を取り止め、バスによる代行輸送を実施することが決まりました。代行バスの運転開始日は2022年5月14日(土)で、工事が終わる2024年度中まで代行バスによる輸送が続く予定です。
代行バスは基本的に列車のダイヤに準じた運行となりますが、列車と比べると新庄駅〜余目駅間で約45分ほど所要時間が多くかかるほか、交通事情により列車への乗り換えができない場合もあります。一部の時間帯には主要駅にのみ停車する快速バスも設定されます。代行バスの運賃は陸羽西線と同じで、陸羽西線に有効な乗車券類または現金で利用できます。一部のバス停は駅から離れた場所に設置されているので注意が必要です(代行バス時刻表、路線図とバス停位置は下図を参照)。
なお、余目駅〜酒田駅間で同じ線路を使用する羽越本線の列車については通常通り運転されます。